狼と香辛料〈3〉 (電撃文庫)
狼と香辛料〈3〉 (電撃文庫)
一緒に悩み、考えてみた - ☆
じわりじわりと近づいていく二人の関係に、そして本格的に経済学へ突っ込んでいく本編に、それぞれ読み飛ばせる場所が無く、ページ数で計算していた読み時間より1割ほど余計にかかりました。1人称な上に行間を読ませる手法がちょっと立ち止まって考える時間を主人公と共有するため、感情移入しすぎるというか、物語を客観的に読むことが出来なくなってしまい、読んでいる時間、その世界に連れ去ってくれる作品ですね。
大人の雰囲気のライトノベル - ☆
本作は、主人公とヒロインの設定年齢が高いことが大きな特徴。
ゆえに、ふたりが心を通わせるシーンは少年少女が主人公のそれとは異なり、スイートな感じでも、ドタバタのラブコメ風なものでもありません。
読者にも会話の意味を洞察することが求められる、ある意味「渋い」描写になっています。
それを味わい深いと取るか、まだるっこしいと取るかで、人によって評価はかなり分かれるように思います。
本巻では、ふたりは結ばれるために必要な過程をまた一つクリアします。
個人的には、恋愛に疎いロレンスが懸命に一人相撲をとっている様子も、そんなロレンスに甘えすぎず、甘やかし過ぎず、けれども寄り添っていたいと思っているホロの掛け合いは、こそばゆいけれど面白いと思えました。
博打ライトノベル - ☆
3巻は恋のライバル登場。でも、読んでてアテ馬しかならねぇだろうなぁと思わせる
ラブラブっぷり。今巻もホロとロレンスの言葉のやり取りがいい味だしてて大人も
読める。商売のことには全く触れられてませんとまではいかないか。

序盤の生簀で魚を運んでプレミアムを付ける話はラノベメイン読者層にも分かり易かった
と思う。後半の信用売りのとこはどうかなぁ。読んでて博打の話にしかなってないと感じ
ました。信用取引、それも売りの方はバクチ色が強い取引ではありますが、もう少し別な
とこで使って欲しかった。

ヒロインと同じような存在も出てきて、これは今後の伏線になるのかな?
もうラブラブじゃん - ☆
第3巻はホロとロレンスのバカップルぶりを見せ付けられ、それに翻弄されるかわいそうな人々の話になってます。
ホロもロレンスだけが大好きで、ロレンスもホロがいなければ行商なんて出来なくなってもいいとまで想ってしまっているのがよくわかります。
商人や駆け引きの面白さなどもあります。
ロレンス視点で書かれているのでホロの動きや感情が読者にバレないようになっていて、
決別の危機を抱えながら、スピーディかつ絶望的な中での商人バトルには前作の破産の危機以上の危機感を持てます。
ロレンスと一緒にホロを失うような気持ちになれるので存分にハラハラもさせられます。
しかし、最後はこの人騒がせなバカップルに天誅を願ってしまうかもw
また、この世界にはホロのような者が複数存在することもわかり、世界観に奥行きと幅がだんだんと表現されてきました。
とりあえずいいたいことはホロかわいすぎ。
恋人たちの逡巡を描ける作者に乾杯 - ☆
ファンタジー経済ライトノベルス第3弾、
なんと三角関係になってしまいました。

この作品のウリはなんといっても
ライトノベルスに珍しい、
商人の経済活動が縦軸であることです。

しかし今回は、
旅の道連れであるヒロインに横恋慕してくる男と……
主人公がヒロインや恋敵に対して、
あれやこれやと逡巡するさまが、
実にみごとに描かれています。

多くのライトノベルスの弱点、
“血の通った人間の心情が描けない”
を見事に振り切っています。

アニメ・マンガ・ゲームにしか
接してないとしか思えない、
他の作家と一線を画しています。

惜しくらむは、
キモの経済ドラマが
素人である自分には
ちょぉーっと難しかったこと、
ドラマツルギーがまだまだ稚拙なこと、
ライトノベルスにご法度のえっちっぽい描写が……
やっぱり無かったこと。

しかしデビュー3作目と思えば上出来です。

さっさと一般レーベルに移って、
生々しい性描写も織り交ぜた
オトナ小説を書いて欲しいものです。
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